WD Live! Workshop

3日間のプレミアムなSilverlightセミナーの様子と
審査員に選ばれた参加者6名の作品を公開!

4月2日、5日、15日と3日間に渡って行われたワークショップ「Silverlight, Action Program」での充実した講義の様子と、参加者が制作し最終日に発表したSilverlight コンテンツの中から、優秀者6名の作品を本人の感想や審査員のコメントと併せて紹介していこう。

■ Maker & Teacher's Impressions

Silverlight のプロダクトマネージャーを務めるマイクロソフトの竹内洋平氏、講師を務めたセカンドファクトリーの東賢氏、杉下高仁氏に、3日間のワークショップを行った手応えをうかがった。

竹内 洋平(マイクロソフト株式会社)
今回参加されたみなさまの熱意と授業内容の応用力には本当に驚きでした。Silverlight に初めて触る人がほとんどの中で、卒業作品でいろいろな物が作成できたところはさすがだなと思います。また参加者様の現在の仕事の立ち位置によって、Silverlight というプラットフォームの捉え方が違い、そのことによるできあがった作品の違いには、今後のプラットフォームを訴求していく身として非常に勉強になりました。SilverlightもExpressionもパワーアップしていきます、今後もご活用いただき面白い物を作ってください!!

東 賢(株式会社セカンドファクトリー)
参加された方のほとんどがSilverlight に初めて触れる機会だったと思いますが、大変驚くべき成果を出していただきました。ワークショップを通じてお伝えした内容を成果物にうまく組み込んだり、応用したりと、工夫がたくさんあったことに講師としての喜びを感じました。このように機能をつなぎ合わせることが簡単にできるということもSilverlight のポイントの一つです。世の中にあるSilverlightアプリケーションを参考にし、ご自分のアプリケーションやアイデアとつないでさらなる技術向上につなげていってください。

杉下 高仁(株式会社セカンドファクトリー)
技術を習得するには、サンプルを理解して作っていただくことが早道だと考えています。セミナーに参加された方々は、お持ちのスキルなどもさまざまですので、初心者の方でもサンプルが完成できるような資料と構成を心がけました。3日目に発表したみなさんの作品は、Silverlight 2.0を理解し、セミナーでは触れられなかった部分も応用して実現されていて素晴らしいものばかりでした。このセミナーがSilverlight 2.0を始めてもらうきっかけになれ たのではないかと思っています。

■ WD Live! Workshop Winner's Works & Comments

  • 1位 平岡拓夫(有限会社ギフト/プランナー)


    動画配信のポータルサイトを手がけた際にWindows Media DRMでの構築を行い、Mac への配信を諦めざるを得なかった経験があり、その解決策としてSilverlightには期待を持っていました。特に興味を持ったのは、ブラウザプラグインの流れから生まれたものではなく、Windows アプリケーションの流れから生まれた環境であるということでした。僕自身はWeb制作側の人間なので、Silverlightを媒体にして違うフィールドとのコラボレーションをやってみたいです。  この作品は、色を扱うクラスを使って表現方法・表現力を試してみることをコン セプトに8時間ぐらいで制作しました。該当クラスのSilverlight 用のリファレンス を見つけられなかったので、クラスの扱い方に関しての具体的コーディングを試行 錯誤しながら進めていった点で苦労しました。1位に選ばれたのは非常に嬉しかっ たです! これをステップに次は仕事で使ってみたいと思います。

  • 2位 李 ナレ(ポータル会社/デザイナー)


     普段、仕事でリッチメディアをあまり使用していないの で結構難しかったのですが、セミナーの内容とテクニカルサ ポートが良かったので何とか無事終えることができました。 Silverlight はエンジニアとデザイナーの協業がしやすいので はないかと思います。自身で利用したDeep Zoomは驚くほど簡単に制作できたの で、サービスにすぐ適用できるのではないかと期待しています。
     作品の制作時間は約半日ですが、制作は2時間ほどで、ソフトをインストールす るなどの制作環境を整えるのに3時間以上もかかってしまいました。不動産サイト は予期せぬページに進んでしまうと元のページに戻るのが困難な場合が多いので、 「一つのページですべての詳細を閲覧できる」をテーマに、Deep Zoomを使ってペー ジを遷移せずに一目で詳細まで見れたらいいなーと思い制作しました。まさか受賞 できるとは思いませんでした。ありがとうございました。

  • 3位 藤田宗親(Kirksville co.,ltd./デザイナー)


     クライアントからSilverlight の話題が出はじめ、注目度が上がってきているので今回のワークショップを受講しました。一番知りたい所を丁寧に教えていただけたので、今後自分で調べていくにあたってとてもやりやすくなりました。デザインとプログラムが明確に分かれているため、ちょっとしたデザインの変更が多いサイトで便利だと思います。C#というActionScript よりもシェアの高い言語が使われているため、その財産(ライブラリ)を効果的に使ってみたいと思いました。
     制作時間は丸1日ほど。丸くマスクを抜いてその真ん中に画像を表示させるなど、単純なところにつまずきました。C#でイベントのところで使われるデリゲート(イベントのメソッドへの指示)がいまひとつ理解しきれず、まだまだ勉強しなくてはと思っています。技術的にすごいことはしていないので、3位になったのは意外でした。これを励みに、もっといいものを作ろうと思います。

  • 4位 佐野育男(情報システム会社/システムエンジニア)


     RIAの業務システムへの適用について検討したいと思い、 セミナーに参加しました。残念ながら業務システムには、見 た目は二の次という固定概念が根強く存在します。しかし、 それらを日々利用するユーザーにとってUX(ユーザエクス ペリエンス)は重要な要素で、訴求力のある価値観だと考えています。
     作品制作には日曜日を2回くらい使いました。今回は業務システムへの適用可能 性と開発分業の効率について意識しながら評価・開発を行いましたが、XAMLによ るデザインとロジックの分離、業務要件固有のリッチなユーザーコントロールの実 現性、ユーザーコントロールによるカプセル化と開発分業、既存Webサービスとの 親和性など、業務システム開発に必要な好条件を多く確認することができました。 今後も選択肢の一つとして、継続評価・適用したいと考えています。デザイナーの方 が多く参加されている中、私の作品は少し毛色の異なるものだったと思っています。 今後、他の方とコラボレーションできる機会を楽しみにしています。

  • 5位 川本諭(株式会社ヴァル研究所/プログラマー)


     受講した理由は好奇心です。「この技術は伸びる!」っと思ったものには手が出てしまいます。受講してみて、今までJavaScriptやCSSで苦労して書いていたリッチなアプリケーションが簡単に作れて、正直驚きました。
     作品は、構想が仕事の合間5分を数回。実装が1コンテンツ2時間程度でした。ダイナミックで見る人の目を引くような技術を2日目に学んだので、提出課題はプログラムメインでいこうと決めていました。そこで、ブラウザ上でのキー入力等のイベントを勉強したいと思い、今回のプログラムを作成しました。苦労した点は環境です。JavaScript やCSS のように家で「ぱっ」っと思いついたアイデアをすぐに実装して動作確認できないので(家にも同様の環境があれば別でしたが‥‥)。5位になったのには、正直びっくりしました。外観(見た目)ではなく、プログラム重視の作品で入賞できて本当に嬉しいです。

  • 5位 川口貴信(日本アイ・ビー・エム株式会社/ITスペシャリスト)


     常々、企業内で使用されている業務アプリケーションのUIの貧相さに疑問を感じていました。RIAの流行している昨今、Silverlight を使って業務アプリケーションのUI をより良い方向へ変えていくことができないかと考え参加しました。とても面白く、将来性を非常に感じました。個人的にはあと1カ月くらい講義を受け ていたかったです。BtoBやBtoCのシステムの観点では、DRMが最初から効いているので、コンテンツ提供のサイトなどにはすぐ使えそうです。企業内の業務シス テムで使用する場合は、XML 連携でUI を表現する箇所などがすぐに構築できるのではないかと思います。
     作品の制作時間は半日程度。2日目の講義中にSilverlightとJavaの連携を(LINQを使って)やってみようとすぐに考えました。実現の仕方は今回の方法以外にもい ろいろあると思います。他の人の作品はデザイン力・企画力が断然優れていたので、 5位になったのは素直に嬉しかったです。

問い合わせ: Web Designing編集部 WD Live!事務局
TEL 03-6267-4484 
mailto : wdlive@mycom.co.jp(件名に「ワークショップについて」と明記ください)